お元気ですか、チニニです。 もうウィンダスでは夏のお祭りが終わってしまったのかなって毎日考えています。ここにいたらあまり時間がどれだけ過ぎたかわからないんですけれど、上から吹いてくる風が少し冷たくなってきているので、多分そうなんだと思います。そういえばガダラルさんとはじめて会った時も、こんな風が吹いていた気がします。 あまりおかしな事を書くとこの手紙を届けてもらえないので書きませんけど、私はなんとか元気です。最初の頃はすごく痛いこととか嫌なことばかりあって、手紙を書く気には全然ならなかったんですけど、この頃ようやく普通に話したり起き上がったりできるようになりました。まだ歩いたりするのは色々したので無理なんですけど、秋になる頃には足を動かせるようになるみたいです。 ガダラルさんは元気ですか? またたくさん怪我をしていると思いますけど、あまりルガジーン様に心配をかけないようにしてくださいね。そういえばこの間ルガジーン様が会いに来てくれました、ものすごく面倒で大変でややこしい手続きがたくさんあって、そう何回も会いに来れないし、ガダラルさんを連れてくるのはまず無理だって言っていました。ガダラルさんの素行がもう少し良ければなんとかできそうだって言っていたので、もう少しお仕事中にお行儀よくしてくれると私は嬉しいです。 それからガダラルさんが、まだ私のことで時々落ち込んでいるって聞きました。 ガダラルさんは何度も私に謝ってくれましたけど、私がこんなに長い時間普通に暮らせていたこと事態が奇跡みたいなもので、私がそうなることができる環境を作ってくれたガダラルさんはすごい事をしたんだって、私の体をみてくれている人たちは言っています。 会う人がみんな、私のことを運が悪いとか可哀想とか言いますけど。私は可哀想でもなんでもないです、私が可哀想だったら私のことを守っていてくれたガダラルさんまで可哀想な人になっちゃいますから。 ここはいつも暗いですし、私以外にも色々な怖い人とか不思議な人がたくさんいますけど、すごく静かです。だから処置されているとき以外は痛くてしょうがないか暇でしょうがないかのどちらかなんですけど、私もガダラルさんも、たくさんの人に大事にされてたんだなあって今になって思うようになりました。 もしここを出ることができるようになるなら、まずは最初に私を大事にしてくれた人たちにありがとうって言いに行きたいです。まず最初はガダラルさんで、次はルガジーン様でと考えていると、痛いのも暇なのもどこかにいってしまいます。 書きたいことは色々あるんですけど、ちょっと手が疲れてきました。 ようやく物を持てるようになったので、まだあまり無理はできないみたいです。私も頑張るので、ガダラルさんも体を大事にして、それからあまり無理をしないでください。 飾らず、絶対に、私はあの家に帰ります、だから待っていてくださいね。 それでは、またお手紙を書きます。 今度はもう少し上手な字で書きたいです。 |
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