お婆ちゃまお元気ですか、チニニです。そろそろウィンダスでは夏のお祭りがはじまることだと思います。お婆ちゃまは元気ですか、季節の変わり目なので体の調子を崩していませんか。 ちょっとお婆ちゃまが心配です。 あついからといって上掛けをかけないで寝たり、水を飲みすぎないようにしてくださいね。 わたしは今アトルガン皇国にいます。ここに来て色々なことがあったので、お婆ちゃまに色々書きたかったんですが、私は今ちょっと微妙な立場にあって、この間まで手紙を送れない状況でした。ですが、ガダラルさんがこの手紙が検閲なしに届くようにとりはからってくれたので、ようやく手紙を書くことができるようになりました。 アトルガンの秘密に深く触れすぎてしまったそうですが、私にはどこら辺が秘密なのだか全くわからない状況です。ちょっとしたことで大騒ぎになるアトルガンっていう国は、よくわからないところです。ウィンダスが大ざっぱすぎるんだってガダラルさんには言われます。 あ、ガダラルさんというのは今のところの私のご主人様で、アトルガン皇国で炎蛇将という役職をもらっている人です。皇都に攻めてくる怖い獣人、じゃなくてこちらでは蛮族というそうなんですが、その人たちを撃退するのがお仕事です。私が間違えて蛮族との戦いの場所に迷い込んでしまって、ガダラルさんが困って泣いている私を助けてくれたのが最初の出会いでした。助けてくれたというか、いきなりファイガを目の前にたたき込まれたり、その衝撃で吹き飛ばされて気がついたらガダラルさんに首根っこをつかまれていた、という方が正しい気もしますが。 私が行くところがないと言ったら、ちょうど侍女がやめたから働いて恩を返せっていって、私はそのままガダラルさんの侍女見習いになりました。ウィンダスが適当すぎる国だってガダラルさんは言いますけど、初めてあった私みたいな変なタルタルをその場で侍女にしてしまうガダラルさんも相当適当だと思います。一応ご主人様なのに、傭兵ごときに尊称で呼ばれたくないっていうので、私はガダラルさんと呼ぶしかないですし。 怒りっぽくてわがままな人ですが、基本的にガダラルさんはすごくいい人です。ガダラルさんの家にあるたくさんの魔法書を自由に見てもいいって言ってくれてますし、私が数日留守にしても全く怒りません。 でも一応侍女なので、家のお掃除とかご飯を作ることは一応しています。ガダラルさんの作ってくれたご飯の方がすごくおいしいんですけど、作ってもらってばかりなのはおかしいので、私もウィンダスの料理とかをガダラルさんに教えています。港に使いに出るのも私の仕事です。色々な食材とか、魔法書とかを荷車を引いて取りに行くんですが、アトルガンの港はとても綺麗に整備されています。石畳なので荷車を引くのがとても楽ですし、色々な品物があって見ているだけで嬉しくなります。 もっと書きたいことはいっぱいあるんですが、そろそろ眠る時間なので、また今度手紙を書こうと思います。明日は早起きして、アルザビの周辺の調査に出るガダラルさんのお弁当を作らないといけません。この間白パンでサンドイッチを作ったら、まずいって大騒ぎしながらそれでも全部食べてくれたので、今度は黒パンでサンドイッチを作ってみようと思います。 前はおみやげに大きな肉のかたまりを持ってきてくれました。今度は何を持って帰ってきてくれるか楽しみにしながら寝ようと思います。それではお婆ちゃま、またお手紙しますね。 |
---|