「in Wonderland...?  その6」








 わずかに薬草の匂いのする、暖かい色調で統一された柔らかい雰囲気の室内。外の光をふんだんに取り入れることができるように効率的に配置された窓からは、優しい光が止めどなく差し込んでいた。
 そして目の前には見た目や味の前に、栄養と取り込みやすさだけを考えた食事。熱すぎず冷たすぎず、小さく湯気が立ち上っている程度に調整してあるので、ちょうどおいしくいただけるのがまた嬉しい。
 そして目の前には、真剣な顔で果物の顔を向いてくれる優しい同僚。
 たまにはこんな休暇も悪くないなと無心に食事をかき込んでいると、心配そうな顔の同僚が杯に入れた水を差しだしてくれた。
「ちゃんとお水も飲んで」
「あ、ありがと〜 でもここのご飯おいしいね、ガダラルはまずいって怒ってたけど」
「ねえミリ、あなたは本当に大丈夫なの?」
「ボク? 単なる極度の過労だから全然大丈夫だって!」
 力こぶを作ってみせると、ようやくナジュリスの顔にわずかに笑顔が戻った。
 ルガジーンに刺し貫かれて、事前に書けておいたリレイズの魔法で生き返り、ナジュリスとザザーグをとりあえず蘇生し傷を癒してからが、本当に大変だった。ナジュリスたちに封印のかけ直しを頼み、自分は霧の中を彷徨いながらルガジーンを探すが見つからず。霧が突如晴れて、ガダラルが本当の意味での『切り札』を使ったことに気がついて慌てて魔法の使われた地点に着いたときには……
 あの惨状を思い出してぞっとするが、とりあえず食べて忘れることにする。
 食べながらする会話はあの夜の出来事なので、完全に忘れるというわけにもいかないのだが。
「そろそろ教えてもらってもいいかしら。今回の件、あれは一体何だったの?」
「う〜んとね、ボクはガダラルでもルガジーンでもラミアでもないから完全にボクの話すことがあってるとは思えないけど、それでもいい?」
「あなたしか話せる人がいないんですもの、あなたの意見を聞かせてちょうだい」
「……じゃあどこから話せばいいのかなあ。とりあえず霧が晴れた原因から話すね、あれから話した方がわかりやすそう」
 多分それを話した方が、ガダラルの気持ちをナジュリスが理解しやすくなるだろう。そう思ってのことだったが、もしかしたら話すことで自分がガダラルの気持ちを追体験したいのかもしれない。
 ナジュリスから受け取った水を飲み干すと、ミリは自分の中で整理しながらゆっくりと口を開き始めた。
「えっとね、あれって実際は簡単な魔法なの。ボクでも使えるし、傭兵にも使える人いっぱいいるだろうし。ちょっと昔だったり、形が違ったりするだけで」
「それは……どういうこと?」
「基本的にはディスペルだから、あれ」
「………………!」
 目を見開いて驚くナジュリスに、わかるようにかみ砕いて話していく、普段はナジュリスの方が姉のように自分の面倒を見てくれるが、こういう時くらい教える側になりたいわけで。
「今の魔法って、すごく安定していて暴発することがない形になってる……というか、そうしてるのはわかるよね」
「ええ、それくらいは」
「一番最初に生まれた魔法って、詠唱なんてばらばらだし、適当に自分の希望を込めて叫んだりとか、本当にそんな感じ。それこそ燃えろ〜って言ったらファイアになったとか。そういうのが多くて暴走したりおかしな事になったから、正当な手順を踏んで一定の効果を出すようにしたのが今の魔法の最初ね。今回ガダラルが使ったのは、まだ魔法って呼ばれる前の儀式的な魔術技法の一つなの」
 広範囲に広げるために、詠唱ではなく特殊な発声法を使った声で。
それだけでは足りないので特殊な染料などを使った陣を用い、数人の魔術士が声を重ね合うことで発動する、周囲の事象すら変質させる強大な力。
「そんなことが可能なの?」
「可能というか、今回は条件を上手くガダラルが利用してたから。結界は壊れてたけど、ガダラルあの結界も儀式を展開する条件に使っちゃってたし。ここは囲まれている一つの切り離された空間っていう前提条件で自分にかかる負担減らして、浮いた分の余裕をクリスタルで展開した強制反響とそれで来るバックを散らすことに専念させて、伝達用の陣もこの間ウインダスの教授が出した広範的な……」
「ミ、ミリ! もう少しわかりやすく……」
「あ、ごめんごめん。ボクが手伝えれば、ガダラルにかかる負担は減らしてあげられたんだけどね、まさかあんな無茶するなんて思わなかったから」
「…………」
 押っ取り刀で駆けつけてくれたナジュリスも、あの時の惨状を思い出したのだろう。
 どこから出血しているかわからなくなるほど血に塗れたガダラルと、彼を抱きとめたまま呆然としているルガジーン。ルガジーンを張り倒してから、自分が赤く染まることも厭わずほとんど消えてしまっていたガダラルの命をつなぐことに専念したが。
 どれだけ癒しても、次から次へと流れ出る鮮血。それは体内の傷が塞がっていないことを如実に現しており。どうすればいいのかわからぬまま魔法を使い続け、気力を使い果たして気を失い、気がついたらここに。
ガダラルがあの状況をひっくり返すために、命を賭けたというのに、自分は何をしたのか。そう思うだけで胸の奥が痛むのだが、こうやってベッドに入って体を癒すのも将の勤めだと言われてしまえば、大人しく寝ているしかない。
 静かに痛みを甘受する、それも自分が受けるべき罰だ。
「ま、まあ原理としてはディスペルみたいなもの。あの霧がアルザビを孤立させるための結界だったから、それを打ち消して……それと…………これはボクのあくまでも推論なんだけど、ここだけの話にして聞いてくれる?」
「いいけど、余程のことなのね」
「ルガジーンなんだけど……多分ラミアの組織とか移植されてたと思うんだ。ガダラルの組んだ陣を見ておかしいなっておもったんだよね、ただ霧を打ち消すだけなら、こんな大がかりなことしなくてもいいから」
 ナジュリスの目が、無言ですがめられた。
 早く結論を言え、派手さはないが十分に造作の整った美女に言葉もなくそう急かされている気分になり、ミリは気まずそうに言葉をつなぐ。
「空間内の事象再現もやってると思う、きっと。ただ霧を打ち消すだけじゃあルガジーンを助けられないから、アルザビに刻まれた記憶を利用して……時間遡行までいかないけど、それに近いことをして、ルガジーンを元に戻してる」
 ガダラルが何故そこまでしたのかはわからないが。
 急いで駆けつけてあの陣とガダラルの顔を見た瞬間、これだけはわかった気がした。
「ガダラルはルガジーンの事、意地でも、どんなことしても助ける気だった。さすがにあれだけの事が起こっている中でルガジーンの体のことまで気がつけるとは思えないけど、ガダラルはもう手を選べる状況じゃなかったんだろうね」
 ここまで一気に話して、水でも飲もうかと思ったが先程飲み干してしまっていた。しょうがないので、ぎゅっと唇をかむことでこみ上げてくる何かに必死で耐える。
「……ボクにはわかんないよ……日頃は喧嘩ばっかりなのになんでガダラルはそこまでしたんだろう…………すごく苦しかったし痛かったはずなのに……」
「ミリ……」
 女二人のため息が綺麗に重なる。
 しばらく言葉もなく、互いに目線を合わせることすらできない。互いの手元にある物をいじりながら、何も言わずに時間が過ぎるままに任せていたときまるで救いのような胴間声。
「よう、元気になったみてえじゃないか」
「ザザーグ!」
 ベッドの上で飛び上がりそうな程喜んだミリの枕元へ歩いていき、見舞い代わりなのか等で編んだ籠をミリの膝に無造作に置く。その中においしそうな菓子が山ほど入っているのを確認し喜んだミリに、ザザーグは更に喜ぶものを持ってきてくれた。
「旦那、今戻ってきたぜ」
「どうだった!?」
「ああ、今回はお咎めなしだそうだ。次はないって釘を刺されたようだがな、さすがにありゃ旦那にとっては不可抗力だ」
「そうだよね、よかった〜」
「それでそのルガジーンはどこに行ったのかしら?」
 この報告を聞いて人心地ついたのか、笑い混じりのナジュリスの言葉。
「ガダラルがさっきようやく目を覚ましてな……まあ俺が今の状況を話してやったら、さっさとまた寝ちまったがな」
「…………そっか……そっか」
「目さえ一度開いちまえばすぐに元気になるそうだ。ところでおまえさん方、何落ち込んでたんだ?」
「あ……えっとね……」
 大きなザザーグと目を合わせるため、必死に首を上に向けて先程ナジュリスにした話をもう一度繰り返す。海の向こうで将として軍を率いていたザザーグにとっては聞いたことのある話ばかりらしく、特に驚いたりすることはなかった。
 が、最後の、
「ザザーグ……何でガダラルはあんなに頑張れたのかな?」
 という質問には、いつもの豪快な姿はどこへ行ったのか。ミリの頭に大きな手の平を乗せて、静かに語り始めた。
「俺が前に言った言葉を覚えてるか? 男同士の関係ってのはな複雑なようで案外簡単なモンでな、嫌いなときは嫌い、好きなときは好き、そんなもんなんだよ」
「…………」
「こっちからしてみればな、嫌いでも話をできる女どもの方が不思議だがよ、お前等はそれが当たり前なんだろ? なら男の当たり前なんてもんを女のお前がわかるわけもなってことだ。まあ、あいつ等はちと……特殊かもしれんがな」
「特殊?」
「ミリにわかるのはまだ先ってことだな……なあナジュリス」
「そうね」
 くすくすと今度は明らかに質の違う笑いをこぼし始めたナジュリスに抗議しつつ、ミリは静かにまた息をもらす。今度は行き詰まりから生まれたものではなく、小さな希望の含まれた、嬉しさの結実したもの。
 よくわからないことばかりだけど、今回も全員命をつなぐことができた。
 なら今はそれでいいのではないのだろうか、わからないことも、知らなければならないことも、生きていればいつか答えのきざはしを掴むことができるのだろうから。















 目を閉じた顔には色も表情も全くなく、人形でももう少しは生き生きとしているだろう。
 ここで眠りについてから2日、汗すらかかず命をとりあえず維持しているといった方がいい状態から脱したのはつい先程のことだったらしい。聖皇への報告を終え、戻ってきたルガジーンに一度目を開けたという報告をしてくれたのは、カーバンクルを連れた大人しそうな女性だった。
 暇を見てはガダラルに付き添っていてくれたようで、今回の件の後始末で忙しかったルガジーンの代わりに色々してくれたらしい。ガダラルを守るかのようにベッドの下で静かに座り続けていた赤いリボンをつけたカーバンクルも、尻尾を振ってルガジーンを迎えてくれた。
 恋しい男を見るような女の温かい瞳、カーバンクルの喜ぶ姿。
 当然の如く側にいる女とカーバンクルに軽い嫉妬を感じた。が、現状を説明してくれた後最後に付け加えてくれた言葉が、ルガジーンの胸から暗い感情を一気に吹き飛ばしてくれた。お大事に、と月並みな言葉を添えて去っていった女に感謝をしつつ、一度目覚めたとは思えないほど生気のない姿をじっと見つめる。
 白い呪いのような靄に覆われていた意識に光が差し込んだ時。一番最初に目に入ったのは、全身から血を流しながら笑む愛しい人だった。今まさに彼の首にたたきつけられようとしていたアルゴルと、爪の間からも血を流すガダラルの姿を見た瞬間、記憶が無くとも自分が何をしたのか理解させられてしまった。

 彼をこうしたのは自分だ。

 心の奥底にあった、彼に対する負の思い。
 それは嫉妬であり、劣等感であり、度を過ぎた愛しさであり。入り交じった全ての思いが彼を砕いて壊し、そしてそれを喜ぶ自分がいることをもう隠すことはできなかった。体が壊れてしまえば、彼はもう外に出ることはできない。そうすればずっと自分の元にとどめておくことができる。
 ラミアに操られていたのだから責任はない、聖皇までがそう言ってくれたが。
 ルガジーンには今回の件が自分の心が招いたものだという確信があった。完全に手に入れることができない相手への憤りや、隠し続けていた醜い感情を上手くラミアが利用したようにしか思えない。
 人の中に必ずあるのは愛。
 だが愛だって万能ではなく、時にはその姿を様々な形に変えて人を試す。落ちてはならないそんな心の隙間に落ちたのがルガジーンならば、ガダラルは全てを越えた上で命を捧げたのだろう。
 皇宮付きの魔術士たちに、今回のガダラルの行った事についての説明を聞いた。
 命を賭し、大切な物を守るために抗ったガダラルの潔さと強さをルガジーンは愛しているが。普段の大雑把というか傍若無人な彼と、繊細かつ綿密な準備を必要とする大魔術を行った彼の二つがどうも結びつかなかった。記憶がほとんどないからか、それともそれを信じたくないからかはわからないが、その結果は目の前で横たわっていた。
 座って再度目覚めるのを待つのもどうも落ち着かず。
 室内をうろうろしながら考えていたのは、彼に何を伝えるかと言うこと。今回の礼も、謝罪も彼は決して受けいれないだろう。彼が命を賭した事は衝撃的だったが、自分のためにそこまでという喜びも同時に沸き上がってくるだから、自分の業の深さにもう呆れるしかない。
 愛しいと思う気持ちと、憎いと思う気持ち。
 ずっと押し込めてきた暗い気持ちも、こうなってしまえば受け入れるしかない。それさえ隠していれば綺麗でいられるだろうなんていう甘い気持ちで今後彼と付き合っていくことは、彼を侮辱することに他ならないのだから。
 祈りには命を。
 命には心で。
 与えられたのなら、返すしかない。
 今回の件で露呈した皇都の弱点、そして蛮族たちの魔笛に対する異常な執着など、多くの問題が残ったのだが。それは皆で話し合えばいい。散々迷惑をかけたというのに笑って許してくれた仲間と、そしてこれだけのダメージを追いながらあと数日寝ていれば復帰も可能だと太鼓判を押された色々な意味で頑丈なガダラルがいてくれれば。
 なんとかなるだろう、きっと。
 そう考えたら、全ての答えがあっさり見えてきた気がした。気楽にやれとか一人で抱え込むなとか散々言われてきた意味が、こんな状況でわかるというのも皮肉な話だが。山を越えねばわからぬ事もあるということだ。
「…………ガダラル?」
 軽く、彼の唇が動いた。
 必要最低限の呼吸しかしていなかった胸が、大きく上下を始める。先程目覚めたとき、最初に聞いたのは魔笛のことでもなく、他の五蛇将のことでもなく自分の安否だった。ご無事ですよと伝えた後、一通りの報告を聞いてからまた安心して目を閉じたとも。
 どれだけ自分は幸せ者なのだか。
 何をどう言えばいいのかはまだわからないが、目が覚めたら最初にかける言葉はそれで決まった。
 すれ違ったまま別れ、言えなかった大切な言葉。
 整ってきた呼吸の中、ゆっくりと目を開けたガダラルに、胸の動揺を隠すように静かに、ゆっくりとその言葉を告げた


「ただいま」


「…………随分と遅かったな」
「少し寝坊が過ぎたらしい。君も今回はずいぶんと朝寝坊のようだが」
「ぬかせ…………貴様は相も変わらずといったところじゃないか」
 まだ体を起こせないのだろう。
 横になったまま、目だけを動かして自分を探す彼のために、場所を移動する。感慨深げに自分を見る彼の目がくすぐったく、そして罪悪感を刺激したのだが。
「反省も謝罪もするな」
「わかっている」
「俺は俺の好きなようにやった、それだけだ」
 心底幸せそうな笑顔。
 自分が己の感情に踊らされている間に、彼が何を考え、何をつかみ取ったのか。聞いてみたい気もしたが、ようやく目覚めたばかりの相手に長い間話をさせるのも酷な話だろう。
 だからその代わりに、彼の手をそっと上掛けから取りだし、無言で指を絡ませた。

 今度はしっかりと、強く。

 もう離れないように。

 何を感じ取ってくれたのか、笑い声を呼気と共に漏らしたガダラルは、小さな声で一度だけ。


 おかえりと言ってくれた。












                                          <終>











ミリさん、解説役ありがとう、助かります(苦笑)
あえてこぼしてきた伏線を解説してもらうためにここまでためておいたんですが、わかりづらいなあ……やっぱり書き直す際色々いれてこうかな。



ということで、一応終わりましたので。
この下から長い後書きになります。見たい方はずずっとスクロールしてくれれた、見たくない方はここで終わり。
ちょいと長いです。




































恋愛を始めればみんな不思議の国のアリス。
相手の反応にやきもきしたり、どきどきしたり困ったり、側にいる人間に無駄に嫉妬したり、幸せになったり不幸になったり。人の心の中にある不思議の国ってやつを書いてみたくて「in Wonderland...?」なんてタイトルになりました。こんな長いの書いたの久しぶりなので、途中で色々破綻しかけたんですが、まあ最後のくだりを書けてよかったなあと、最初とそれしか決まってなかったんで(苦笑)

ということで、各話の思い出とかなど。

1話

「きれいはきたない きたないはきれい」
この後に「闇と汚れの中を飛ぼう」というフレーズが続きます、有名すぎるからどこからとったのかは書きませんが、すごく好きな言葉。最後のシーンと対比させるために、色々ネタを仕込んでおいたのですが、結局6話のミリのシーンで少し使ってしまいましたとさ。
個人的には口うるさいのを黙らせるために、口を物理的にふさぐガダラルさんが書いていて楽しかったり。冷静に計算しながらいちゃいちゃするな、あんたは(苦笑)


2話

ミリ先生大活躍……はしていない。
ちなみに最終話でミリがガダラルさんに「ボクもこの間ザザーグと食べていたパイが食べたい〜」と騒いで「あれの中身、鳥の臓物だがそれでもいいのか?」と逆に返されてミリ思い出し嘔吐というシーンを入れる予定でしたが、ガダラルさんが予想より軽傷で済んだのでカットされました(内蔵はぼろぼろですが)。実際は5話でルガさんにまっぷたつにされる予定でしたが、そんなんなったら……と色々想像してあえなくカット。ガダラルさんがぺきっと折れちゃう〜
キドニーパイは臭すぎて食べられません、あれ逆に内蔵の臭み増してませんか?


3話

一番胃が痛くなったあたり。
最初はガダラルさん一人でしたが「不思議の国に行くのは通常お供が必要だし、それに一人だと独り言を言い続けねばならないのはなあ」という理由でかーくんがお供に。
かーくんの首根っこを捕まえて捕獲するガダラルさんが書きたかっただけとも言うんですが。あ、かーくんが動けたり外に出られたりしたのは、カー君の維持費が装備等でゼロだったのと、基本的に召喚獣にはそういう魔法的な物は効かなかったということにしてありますが。
きっとビシージでもないのにカー君連れてうふふふ〜とかやってる相当のんき者だったんでしょう(笑)


4話

撲殺炎蛇将ガダラルさん(苦笑)
隙を見るとルガジーンを殺そうと狙っていて、計4度ほど書き直しました。話作るのが好きな人は、キャラが滑ってどっかいってしまう感覚ってわかると思うんですが、今回は捕まえきれませんでした。戦闘シーン入れようとすると、すぐ殺しにかかるという。
ということで、戦闘シーンカットしたんですが、書きたかったなあとつくづく……
4話はBGMが「奈落の花」という曲でして、もうすっごく曲と書いているシーンのシンクロ具合がきついぐらいで、でも書いている手が止まらないという悲しい体験をいたしました。でも「奈落の花」は個人的にいい曲だと思います。


5話

ガダラルさんの歌声は、ホーミーみたいなものだと思ってくだされば。生で何度かリサイタルを聴いたことがあるんですが、あの声は本当に不思議。色っぽいのに清純というか、ぞくぞくするほどしっかりはっきりと聞き手に何かを刻み込んでいくのです。
まあ原始宗教の儀式はこういう形だったそうですから、いいのかな〜と思いながら無理やらせてしまいました。
ミリがいればガダラルさんがメインで、ミリがガダラルさんにかかる負担を減らすためにサブで、という形で行えたので多少は楽になるという設定でした。


6話

個人的なこの話のイメージにした曲が「Rose!Rose!Rose!」と「Double HarmoniZe Shock!」という曲なので、この二曲を聴きながら書くことができた6話で、ようやく一段落。この2曲、気になる方は某動画投稿サイトにあったので探してみるといいかと。
さっき書いたとおり、1話と6話は対比させることは決めていたので、そんなに難産じゃなかったんですが。
2話のミリのガダラルとルガジーンの関係はなんか変だよな? という疑問はあえてごまかしておきました……ま、まあ世の中にはしらなくてもいいことがあるはず、うん。




えっと、自主的に没にしたシーンですが

4話冒頭天炎戦闘シーン(ガダさん暴れてカット)
5話ラスト(予定ではルガさんがガダラルさんを一刀両断にする予定でした。で、内蔵云々に続く)
6話のミリガダ漫才(上の理由より)

まああんましぐろいのもなんだし、カットして正解だった気もしますが。

ということで。
ここまで長ったらしいのに読んでくださった方、本当にどうもありがとうございました!